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コラム

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みちしるべ

2019-06-24
行政には毎日のように公共施設に関する要望や苦情が届く。県の出先機関や市町村の担当者は対応に追われ、一日中庁舎の中にいることはあまりない。必ず現地に出向き状況を確認する▼道路、橋梁、下水道などの構造物を対象にした長寿命化や耐震化のための工事が県内でも活発に進む。事が発生してから対応していた昔ながらの維持修繕や改築を、危険な状態になる前に整備していく考えが広まった▼それでも、手が付けられていない危険なエリアはたくさんある。危ない場所は早急に手を打たねばならないのは誰もがわかるが、用地取得の難航などで遅れる▼雨の季節。防災対策に万全という言葉はない。公共事業は国民の生活を守る役割を持つ。人が少ない地域でも整備を先送りすることはできない。(鷺)

みちしるべ

2019-06-20
私達が日常当たり前に使っているスマホやタブレットはここ5~6年で、また、パソコンや液晶TVはここ20年で急激に一般普及してきた。これらの便利な電子機器は、更新や取り替えなどにより、旧型機器はゴミへと変わっていく。この不要ゴミは年々増え続ける▼一方、プラスチックを含めた廃棄物処理は、昨年中国が輸入を禁止したため行き先がなくなり、処理対策が切迫している▼行き場のなくなった廃棄物は今、日本国内で200万㌧、山陰両県でも数万㌧ともいわれ日本各地で山積み状態という▼大量の廃棄物が排出される現代、環境汚染が問題になっている海へのプラスチック廃棄などを含め、その処理対策が急がれる▼県内には未だに管理型埋立処分場が無い状態。待ったなしの状況にある。(雀)
 

みちしるべ

2019-06-19
先週末にまとまった雨が降ったが、県内ではまだまだ雨不足。早ければきょうから梅雨入りとの予報も出ているが、天候がそれほど崩れるようすはない。鳥取地方気象台によると、6月は前線などの影響を受けにくく、まとまった雨は期待できないとしている▼このような状態が続けば、農作物への影響や夏場の渇水などが懸念される。また、何よりも怖いのは、これまでの少雨の帳尻をあわせるかのごとく、災害級の豪雨が発生することだ▼観測史上初の災害が毎年のように各地で起こり、対応すべく国の防災・減災、国土強靭化のための3カ年緊急対策が推進されているが、今後さらなる建設業の応災力が必要となるのは間違いない。地域住民の安全のために、長期的視野に立ったインフラ整備は欠かせない。(鴨)
 

みちしるべ

2019-06-18
自立する女の半生を描いたNHK朝ドラの「おしん」。今、アメリカとの諍(いさか)いが世界から注視される中東のイランでは、大半の国民が知っている伝説的な番組だ▼大正デモクラシーの時代。二十歳前のおしんは髪結いだった。そこで、日本髪の結い方の基本を修行していたおしんに師匠は「古いことを言っているようじゃあ、ご時勢に置いて行かれる」と諭す▼洋髪が流行りだしたこの時代。「日本髪は、型はあるが、洋髪は自由」「頭と腕の勝負。盗むのも修行」と、応用力が活かせる洋髪への転向を勧める▼大正と同じく激動する令和は、AI(人工知能)の時代。人間の仕事の多くがAIに取って代わられようとしているが、創造する力や接客(おもてなし)、マネジメント(人間力)は、人間にしかない強みだ。(鶯)
 

みちしるべ

2019-06-17
毎年6月1日から7日までは水道週間。水道についてのPR活動が全国で行われている。先日、鳥取市上水道事業協同組合が毎年行っている水道点検ボランティアを取材した▼公園や学校、公民館など市内の公共施設で漏水点検とケレップ交換など軽微な修繕を行うもの。取材させていただいた水道会社の職員は、「この公園には初めてきたから、どこに何があるかも知らない」と笑いながらも、トイレや水飲み場など水道のある場所を素早く発見し、蛇口を点検して老朽化したケレップを手際よく交換していた▼専門業者にとっては、簡単な作業かもしれないが、素人には真似できないことは多い。機動力のある建設関連産業を数多く育成することが、地域の安心と安全を守る上で重要だと改めて感じた。(鷹)

みちしるべ

2019-06-14
本当の現場を知らずして、いくら綺麗ごとを並び立ててみても他人の心を動かすことはできない。どんな産業や組織にも、現場の最前線に立って土台を支えてくれる人たちがいる▼業界にとって、鉄筋や型枠、とび工といった専門技術を身に着けた建設技能者は欠かせない。彼らがいてこその現場であり、建設産業は成り立つ。だが、これら専門工事業の求人倍率は10倍と飛びぬけて高い▼人手の確保もそうだが、深刻なのは元請けの顔色を伺いながらの経営も、だ。法定福利費を払ってもらえないなど、賃金にまつわる締め付けは依然、厳しい▼業界を挙げての人材育成が叫ばれるなか、日々の経営に精いっぱいで、とても雇用にまで考えは及ばない。専門工事業という業界の最前線に、いつまでも目を背けてはいられない。(鷲)

みちしるべ

2019-06-13
「強靭化緊急対策 年度末までに5兆円」。休日を毎年着実に増やしていく「休日月1+(ツキイチプラス)運動」、「単価引き上げアップ宣言」、「週休2日 7割が達成」、「海外建設協会18年度受注1・9兆円 過去最高」。こうバラ色の活字が躍る▼「働き方改革」で、建設業も前途洋々に見える。前述したのは最初を除き、建設専門各紙に載った最近の記事の見出し。大企業向けと言えよう▼一方、昨年末の記事で恐縮だが「際立つ『土木』『零細』の厳しさ」。見出しに続け「業種・企業間の格差はっきり」と或る地方専門紙。地方業者の現実だ。県内も今は工事に追われているが、災害復旧工事が大半▼国内全産業の90・7%を占める中小・零細企業。国はここに寄り添ってほしい。いや「寄り添う」べきだ。(雉)

みちしるべ

2019-06-12
先日、取材先に向かう時のこと、工事中のため片側交互通行になっていた。対向車を待つ間、何気なく窓から外を見ると、現場の作業員がくわえたばこをしながら歩いていた。これをもし高校生が見ていたとしたら建設業に入りたいと思うだろうか。高校生に限らず、良い印象を持つ人がいるだろうか▼建設業はサービス業ではないが、外で多くの人の目に留まる。一生懸命に働いている人が大多数であると思うが、一瞬の気の緩みを見た人には、建設業のイメージが決めつけられる心配も▼人々の命や生活を守る工事を行い、素晴らしい建築物を建てていても、たばこ一本や座り方一つで印象が悪くなってしまえば悲しい。建設業の看板を背負っているという自覚を持って、日々の業務に取り組んでいただきたい。(雛)
 

みちしるべ

2019-06-11
地方自治法施行規則の改正で1999年2月から導入が可能になった公共工事の中間前払金制度。受注者は当初の前払金(請負金額の4割)に加え、工期半ばで2割を追加請求できる▼出来高に対する支払となるため、出来高認定を厳密に行う必要のある部分払とは異なり、要件確認は原則書類のみ。資金繰りの安定化、元下間や労働者への請負代金、賃金支払のトラブル防止で適正な施工に寄与する▼西日本建設業証の調べでは、滋賀県以西の沖縄県までの地方自治体674団体のうち導入しているのは603団体。県内では19市町村のうち10団体が採用。県西部は米子市と境港市に留まっている▼極めて簡易な事務手続きで資金調達が可能となり、法令順守の観点からも適切な対応ができる。選択肢が増えることはありがたい。(鴉)
 

みちしるべ

2019-06-10
近くのスーパーに行けば簡単に買うことができる農産物も、販売できるまでには相当な時間と手間がかかる。桃・栗3年というが、梨や梅、ゆずなどは植樹後、実が育つまでに相当な苦労がいる▼建設業界で働く人も、やはり長い時間をかけて一人前になる。完成までの工程を思い描く設計や施工業者の技術者。そして、多くの職人が技を駆使して現場を仕上げて行く姿には頭が下がる▼高齢化は深刻だ。業界団体の総会では担い手の確保という言葉を必ず聞く。中には業界への就職を希望しても、保護者の了解が得られずに諦める生徒や学生もいる。幅広い角度でのPR活動を続けたい▼こんな状況だが、第一線の現場で働く若者も多い。久しぶりに会った20代半ばの彼は話し方もずいぶん頼もしくなった。(鷺)
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