実施設計単価を改定/瀝青質目地板が34%上昇/県土整備部11月10日適用
県土整備部は28日、公共工事の設計積算に使用する「土木工事実施設計単価」を一部改正した。「11月単価」は10日以降の起工決裁に適用する。
今回の改正内容は、建設物価調査会の建設資材価格調査報告書(月例報告)による実勢単価、「建設物価(11月号)」をもとに設定した。主な変動資材は次の通り。%は変動率
▼鋼板(厚板)=1トン当たり3000円上昇(1・7%)▼瀝青質目地板各種=1平方メートル当たり970円~1940円上昇(34・0%)▼瀝青繊維質目地板各種=1平方メートル当たり340円~680円上昇(22・7%)▼灯油 業務用小型ローリー=1リットル当たり5円上昇(4・1%)
8社の協力で土木実習/米子工高のインターン
県立米子工業高等学校建設科土木コース2年生のインターンシップが27日から29日までの3日間、県西部建設業協会員8社の協力で実施された。米子市吉谷のミテックは2人を受け入れ、社員らが技術と仕事の重要性を伝えた。
初日は同社での座学で、建設業の役割や同社の概要などを説明。
28日は、伯耆町などでの「国道181号外道路維持工事(4工区)」の現場で体験した=写真=。土木部の潮誠司課長らが、大型車が多く走る現場のため、声掛けが重要と強調。事故防止に努めながら、草刈りなどを進め、隠れたガードレール、表示板を見えるようにする作業に気を配るなど、ポイントを説いた。最終日は、民間の造成現場で公共工事との違いなどを体感。バックホウの試乗体験、品質管理システムや写真管理ソフトを扱うなど、一連の業務を体験した。
土木コースのインターンシップは同社のほか▼イワタ建設▼シモモト▼大協組▼みたこ土建▼美保テクノス▼木下建設▼平井組―で計16人を受け入れ。建築コース2年生計15人のインターンシップの受け入れも協会員8社の協力で実施された。
国・県・市町と連携/不法投棄撲滅へ活動/中部産業資源循環協
中部産業資源循環協議会(西村博文会長)は28日、湯梨浜町内で不法に投棄された産業廃棄物の撤去ボランティアを実施した。
10月は県が定める「廃棄物不法投棄防止強化月間」。これに合わせ、同協議会では毎年、県中部の関係機関を委員とする「不法投棄対策連絡協議会」からの依頼で、中部地区の不法投棄現場の撤去作業に協力している。
この日集まったのは、同協議会と、行政団体、地元住民など合わせて約30人。参加者たちは、湯梨浜町宮内の山林に不法に捨てられた空き缶やビンなどの一般廃棄物のほか、農業用廃棄物、小型家電などを撤去した=写真。撤去された廃棄物の中で所在が分かったものについては、警察と協力して再発防止を進める。
西村会長は「毎年ボランティアを実施し、不法投棄も減少していると感じているが、各市町からの要望はまだまだある。不法投棄の現状を多くの人に知ってもらい、重大な犯罪行為だと理解してほしい」と今後の啓発活動にも意欲を示した。
防災学術連携体ほか(1)/官民の専門性で被災地支援/災害協定の広域化、予備隊員も
中国地方整備局の西尾正博統括防災官は、ぼうさいこくたい2026in鳥取のオンラインセッションで、行政と民間企業、学識者などの連携による災害対応力の強化について講演。自治体の技術職員不足や支援ニーズの多様化を踏まえ、緊急災害対策派遣隊「TEC―FORCE」の増強と、民間の専門性を生かした応援体制の拡充を紹介した。
セッションは「地域における災害対応力をどう高めるか」をテーマに、日本学術会議防災減災学術連携委員会と防災学術連携体が開催。
西尾氏は、TEC―FORCEの活動が、被災した公共土木施設の調査や応急復旧への技術的助言に加え、救助活動を支えるルート確保、給水や電源の支援などにも広がっていると説明。施設管理者の視点とともに、住民の命や生活を支える視点が重要になっていると指摘する。
2016年の鳥取県中部地震では、発災当夜に派遣された先遣班に自身も加わり、その後は現地指揮を担った。倉吉市役所の損傷箇所の監視や緊急物資の支援に当たったほか、自治体から「どの橋が通れるか分からない」との要望を受け、橋梁点検を実施して結果を共有したという。
18年7月豪雨では、災害協定を結ぶ企業と連携し、真備地区で生活道路や道路脇の水路に堆積した土砂、住宅から流出したがれきを撤去。現場で作業手順や工程を調整しながら道路啓開を進めた。
一方、自治体側の技術職員が限られる中、建設業も担い手不足に直面していることに言及。応援体制の強化策として、専門知識を持つ民間企業などの人材を非常勤職員として任用する「TEC―FORCE予備隊員」や、学識者が技術的助言を行うアドバイザー制度を挙げた。民間企業との災害協定についても、他地域の被災自治体を広域的に支援できるよう拡充していると話す。
同じセッションで河川情報センターの池内幸司理事長は、被災自治体だけでは確保できない人員や専門車両、保管場所を、国、県、民間が平時から連携して用意する必要性を訴える。物資の搬入だけでなく、仕分けや配送、資機材の配置・稼働までを一体で支える体制と、現地での明確な役割分担を求めた。
県土整備部/優良下請負業者に11社/優良建設工事を下支え
県土整備部は、今年度の優良下請負業者として技工社など11社を選んだ。優良建設工事(土木一般)を受賞した元請け業者を下支えし、他の模範となる施工に努めた。11月18日、鳥取市のとりぎん文化会館で開く「住みよい県土づくり表彰式」で部長表彰する。
優良工事の決定に合わせて、同部は元請け業者に対して下請け業者の推薦を依頼。結果、13現場から11社の推薦があった。このうち松井工業と技工社は、それぞれ2現場から推薦され、受賞が決まった。
また、農林水産部発注の2現場2社については、農水部が近く決定後、別途通知する。
選考基準は下請負金額500万円以上で、7割以上に相当する工程を自社管理・施工した第1次下請け業者。元請けが安全対策、出来ばえ、創意工夫といった観点から推薦書を作成し、各発注機関に提出していた。優良下請負業者は次の通り。
▼勝原鉄筋工業=県道三代寺宮下線(中郷橋)橋梁下部工事(2工区)(補助交安)・元請け原田建設
▼竹内クレーン工業=県道鳥取鹿野倉吉線(高住~良田工区)改良工事(12工区)(交付金改良)・元請けさくら建設
▼松井工業=私都川(延命寺工区)河川災害関連工事(5年災228号)(1工区)・元請け竹内組
▼サンクリエイト=県道淀江インター線(淀江跨線橋)橋梁補修工事(補助)(国補正)・元請け舩越建設
▼技工社=県道鳥取鹿野倉吉線(古海1号橋)橋梁補修工事(2工区)(補助橋補修)(国補正)・元請けやまこう建設
▼技工社=県道鳥取鹿野倉吉線(古海1号橋)耐震補強工事(1工区)(補助橋補修)・元請けやまこう建設
▼杉浦工業=県道鳥取河原線(倭文2工区)改良工事(5工区)(補助)(国補正)・元請け栗山組
▼幸正=県道網代港岩美停車場線(田後工区)外改良工事(1工区)(交付金改良)・元請け栗山組
▼松井工業=千代川外河川災害復旧工事(5年災268号、269号及び270号)・元請け山陰建設
▼サンライン=佐陀川砂防堰堤(K1)工事(8工区)(補助)(国補正)・元請け山陰緑化建設
▼舩越建設=三部地区急傾斜地崩壊対策工事(8工区)(補助)・元請けイワタ建設
▼一高土木=国道373号(福原工区)改良工事(1工区)(交付金改良)(国補正)・元請けこおげ建設
▼谷本工業=国道179号道路災害復旧工事(5年災418号)・元請け井中組・西部エンジニアJV
技工社が下請けした古海1号橋耐震補強
全木協/木造仮設を復興の資源に/地域工務店の供給体制強化
全国木造建設事業協会(全木協)は「ぼうさいこくたい2026in鳥取」で、木造応急仮設住宅をテーマにセミナーを開いた。建設統括本部長の久原英司氏(エバーフィールド代表)が建設や再利用の事例を紹介し、地域工務店を核とする供給体制と平時からの広域連携の重要性を訴えた。
全木協は、工務店の全国組織であるJBN・全国工務店協会と、大工職人らの組織・全建総連を構成団体とし、各地の被災地で木造応急仮設住宅を供給している。
久原氏は、仮設住宅の役割を終えた建物を、住まいや集会施設などとして使い続ける取り組みを報告。建物を移築して住宅を再建した事例や、集会所、公民館、子ども向け図書館などに転用した事例を紹介した。住宅再建が難しい高齢者の住まいを確保するほか、地域施設の再建負担の軽減にもつながるとした。
また、広域的な応援を円滑に受け入れるため、共通図面や仕様書を整備したと説明。中長期的な利用を見据え、断熱性や耐震性を確保するとともに、屋根裏収納や大家族に対応する間取りなどを盛り込んでいる。
建設に当たっては、被災地の木材業者やプレカット工場、資材流通業者、専門工事業者を基本に、地域の供給力を生かす考えを強調。大工も地元から近隣県、全国へと必要に応じて応援を広げるとし、地域工務店が応急修理から復旧・復興、建物の維持管理まで継続して担う意義を説明した。
供給上の課題には、団地の分散に伴う施工管理や職人配置の難しさを挙げ、工務店の資金繰りを支える金融機関との連携にも言及。早期着工と安定供給には、行政との情報共有や標準図面の事前準備、施工経験の蓄積が重要と指摘する。ブロック単位の会議を通じ、隣県の工務店や関係者が顔の見える関係を築き、大規模災害時に協力できる体制づくりを進めているという。