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コラム

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みちしるべ

2023-09-28
 国土交通省発表の全国基準地価で、北海道千歳市が住宅地、商業地ともに上位を占めた▼住宅地の全国一はJR千歳駅近くで、前年比で30・7%アップ。商業地でも30・8%の上昇となっており、背景には、国産半導体新会社「ラピダス」が市内で工場建設を計画していることがある。ピーク時で4000人程度が見込まれる工事関係者、従業員らの居住需要、下請け企業の進出などを踏まえた「土地バブル」。半導体は「産業のコメ」と呼ばれ、裾野が広いだけに、早くも効果が現れた▼県内は、回復基調とはいかず、全用途の平均変動率は25年連続で下落。ただ、自由通路で繋がったJR米子駅南側で上昇が見られるなど、明るい材料も。地元でも企業誘致や投資による活性化に期待したいところだ。(鴛)

みちしるべ

2023-09-27
 スマホを触っていれば必ずついて回るのがウェブ広告。特に動画配信サービスでは没入感を損なうため敬遠されがちだが、いわゆるZ世代の一部は積極的に受け入れているとか▼現代ではアルゴリズムが端末や回線情報から個人を追いかけ、興味のありそうな内容を「おすすめ」してくる。逆に気になる広告を片っ端から見ていけば、どんどん自分に最適化されるというわけだ▼認知(リーチ)より注目(アテンション)を重視せざるを得なくなった、マーケティングのトレンド変容が背景にある。趣味嗜好が細分化する中、かつての絨毯爆撃のような広報が困難なのは間違いない▼業界でも情報発信の手法が問い直され始めた。約1800万人のZ世代が消費の中心となるまで残り数年、これも一つの「2030年問題」か。(鵯)

みちしるべ

2023-09-25
 今年のプロ野球は18年ぶりのリーグ優勝を決めた阪神タイガース、リーグ3連覇を成し遂げたオリックス・バファローズと、セ・パ両リーグとも関西拠点のチームがリーグの頂点に立った▼リーグ優勝の経済効果を専門家たちが試算している。阪神優勝の経済効果は800~900億円台、オリックス優勝では500億円台が見込まれているようだ▼日本シリーズが関西ダービーとなれば効果は1000億円以上という予測も出ている。これを県内自治体の予算に置き換えると、鳥取市の今年度当初予算に相当する▼鳥取はこうした経済効果が期待できるような環境が整っているとは言い難い。それはスポーツに限らず芸術・文化の面でもだ。地域活性化には、大規模なイベントが開催できるような施設の整備が必要だと感じる。(隼)

みちしるべ

2023-09-22
 今や、誰しもが欠かせないオンライン生活。コロナ禍はその生活を更に加速させたと言ってもいいだろう。どこまで進化するか、どこまで便利になるか期待は大きい▼今日9月22日は「OneWebDay」。オンライン生活を祝う日として世界的なイベントである。いつも当たり前に利用するインターネットにこの日だけでも感謝してみてはどうだろうか▼先日、企業が集まる団体が主催した講演「AIにどう向き合うか」に参加した。その中で、AIを導入することをゴールにする企業が多いと耳にした▼建設業でもオンライン手続きは更に加速していく。ただ、建設業内でもそれを促す提供者が手続きに慣れていないことで2度、3度の手間を生んでいるとの声を聞く。導入することをゴールにしてはいけない。(鴎)

みちしるべ

2023-09-21
 チリ戦に続く連勝とはならなかった。ラグビー・ワールドカップ(W杯)フランス大会が熱い。日本が前回準優勝のイングランドに惜敗したマッチでは、4年ぶりのにわかファンとして、早朝からテレビの前にくぎ付けに▼身長2㍍前後の大男がぶつかり合う姿は圧巻。ルールも変遷し、以前よりも途切れ途切れのプレーがなくなり、見やすくなった。10月まで続く観戦は楽しみ▼試合終了を告げるノーサイドは、どうやら日本だけの言葉になったらしい。世界ではフルタイム。だが、敵味方同士、試合が終われば互いの健闘をたたえ合う精神は見習うべき▼業界でも発注者と受注者―つい忘れがちになるが、決して敵ではない。立場は違えど、一つ同じものを造る仲間であるはず。しっかりとスクラムを組んでノーサイドといきたい。(鷲)

みちしるべ

2023-09-20
 2008年から開始された「ふるさと納税」。昨年度は寄付総額が9654億円と過去最高を記録し、人気の自治体にとっては重要な税収の柱になっている。寄付された税金は、子育て支援や災害への義援金、インフラ整備などに活用され、税収が少ない市町村にとっては恩恵が大きい▼その一方で、本来ならば徴収できるはずの税金が流出している問題がある。流出額上位には都心部が並び、1位の横浜市は272億円が流出したという。いくら大都市といえども看過できる税額ではない▼利用者にとってはありがたい制度だが、自治体にとっては死活問題で、各自治体も寄付してもらうために返礼品に力を入れている。この寄付金が多くの道路や河川、施設の改修など有意義に使われることを願う。(雛)

みちしるべ

2023-09-19
 昭和の時代、地方に暮らす多くの人が大都市を築く「働き手」になるため、夜汽車に乗った。本当の気持ちは心の中に閉じ込めて、都会で暮らす気持ちはどんなものだったか▼人によって「住みやすい場所」は違う。学校や買い物ができる場所。病院も近くにある身近な都市部へ人が集まるのは当たり前だろう。一方、少々不便でも長く住み慣れた山村や漁村にも人が暮らす▼8月の豪雨では多くの農地が被災した。水田のほか梨を中心にした果樹畑もひどい姿に変わった。毎日、汗を流して収入を得た農地が荒れ果ててしまい「この地に暮らす意味を失いかけている」と話す人も▼公共事業は国民の安全と財産を守る役割を持つ。あの地域の消滅を防ぐために防災対策を今一度、本気で考えるべきだろう。(鷺)

みちしるべ

2023-09-15
 NHK大河ドラマ「どうする家康」が後半に入り、主人公・家康と、天敵・秀吉との争いが見どころとなっている▼信長の妹との縁談話をはじめ、敵勢力と内通した「悪女」とされる正室、秀吉の家臣へと移った家老を巡り、通説と異なる描写がされており、興味深い。物語は天下分け目の「関ケ原の戦い」に向かう。毎週楽しみに視聴する本紙読者は少なくないだろう▼ところで、家康の側室役の広瀬アリスさんが、準大手ゼネコンのCMに登場し、活気ある演技を見せている。ゼネコンによる俳優起用は相次いでおり「3K」のイメージを払拭し、担い手確保に繋げたいそうだ。技術者不足に伴い受注機会を損失し、まさに「どうする」という状況にあるとか。足元でも同様の問題が顕在化しているが、一筋縄ではいかないのが悩ましい。(鴛)

みちしるべ

2023-09-14
 先日、都市部の大学生が地域活性化に関する研究の一環で米子城を訪れた。「最強の城」選出を契機に、全国で認知度を高めたと見える▼かつての栄華を偲ばせる城趾から、歌曲『荒城の月』を連想する日本人は多かろう。しかし瀧廉太郎は原曲を、いわゆる和風音階に基づかない西洋音楽の旋律で編んでいる。それでは「らしさ」に欠けると、後に山田耕筰が編曲したものが広く知れ渡った▼人は実体のないものに対し、各々の背景からある種の理想を投影する。米子城には大小二つの天守があったが、詳細な資料が残る小天守の内部以外は想像の余地が大きい。3Dモデルやバルーンでの復元も、そうした翻案の一つだ▼冒頭の学生らは12月にも、市へ活性化策を提案する。彼らの目にはどんな米子城が映っただろう。(鵯)

みちしるべ

2023-09-13
 47都道府県のうち「県民の日」を定めているのは19都道県。鳥取県でも9月12日が「とっとり県民の日」となっている▼1871年の廃藩置県によって誕生した鳥取県はその後、島根県に併合。1881年9月12日に鳥取県として分立、再設置された。このことを記念して約120年後の1998年に県民の日を制定した▼併合当時は松江が県庁所在地だったため、鳥取―松江間の移動も一苦労だったようだ。鉄道もまだ敷設されておらず、移動に3日程度かかったという。それから約140年が経った現代では、鳥取県内でも自動車道の整備が進み、鳥取―松江間が約2時間と近くなった▼ただ県内、特に東部の自動車道は大半が暫定2車線区間だ。快適な走行のためにも、完成4車線区間の早期整備を県民として願う。(隼)
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