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コラム

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みちしるべ

2024-10-18
 衆院選は27日の投開票に向けて、そろそろ折り返し地点に。期日前投票を済ませたという方も多かろう。与野党の論戦も気になるところだが、複雑な選挙制度が有権者を戸惑わせる▼衆院選の比例代表は全国11ブロックに分かれ、投票用紙には政党名を書く。一方、参院選の比例代表は全国一括りで、投票は候補者名か、政党名のどちらかを記入する▼衆院選の「比例復活」に象徴されるように、小選挙区で落選した候補者が比例で返り咲く仕組みに「納得と共感」は得られているか▼業界にも入札制度がある。かつての価格競争から総合評価が幅を利かせている。「評価の方法は、どうにかならないか」。定着しつつあった県のルールも、そろそろ制度疲労を起こしそうな。情勢の変化をにらみながら、再点検してもいい。(鷲)

みちしるべ

2024-10-17
 日本の文化として深く根付いている「衣替え」▼衣替えの起源は平安時代と言われている。中国の習慣が日本に伝わり、それが平安時代の宮中行事となったことが始まり。明治時代には役人などの制服を定め、衣替えの時期も制定した。政府主導で進めた服装に関するものにクール、ウォームビズがある。環境負荷への対策として気温の適正化や服装の軽装化、温かく過ごせる格好を提唱してきた▼昨今の気温上昇を考えると、夏服、冬服期間が気候と合っていないことも。そこで政府は21年度からは各自の判断に任せることにした▼建設業は外での仕事も多く、暑さ寒さ対策は永遠の課題。政府が各自の判断に委ねたように気温や湿度に縛られることなく、ストレスが小さくなるよう自分に合った服装を選択して乗り切ってもらいたい。(雛)

みちしるべ

2024-10-14
 JR鳥取駅近くに、故・石破二朗元知事の銅像が佇んでいるのはご存じだろうか。市街地から県庁方面を見つめている座像で、地元政財界が功績を称えて建立。政治家の銅像で座像は珍しい▼長男で現首相・石破茂氏が、父の遺言で建ててはならないことになっていたが断り切れず「せめて人を見下ろすようなものはやめてほしい」とお願いしたためだとか▼茂氏と言えば、小紙では首相就任祝賀号を制作、別刷りとして読者にお届けした。鳥取県初の首相誕生を喜ぶとともに、業界からの熱い期待が伝わる内容。防災に向けたインフラ整備の推進、山陰道の整備促進、米子・境港間の高規格道路の実現など、要望は数多いが、どれも大切。首相には、座像のように業界や県民と同じ目線に立ち、声に応えてほしい。(鴛)

みちしるべ

2024-10-11
 サイクリストなら「ケイデンス」という言葉になじみがあるかもしれない。1分間にペダルが何回転したかの指標で、ペダルが軽ければ高く、重ければ低い▼転じてビジネスの現場では「定点観測した時にどの程度事業が伸びているか」を指し、起業家の資質を判断する基準になったりもする▼投資家の目は厳しい。大風呂敷を広げがちな起業家が「毎月20%成長している」と言えば、翌月に「今回はトラブルで…」と言葉を濁したところで、あっさりと見切りをつけられてしまう▼今日の紙面には、経済の再生に寄せる業界の強い思いが集まった。期待しているのは最大瞬間風速ではなく、長距離を走りぬく持続力。旗振り役にかかる重責はペダルを重くするだろうが、今こそ一つギアを上げ、急坂に立ち向かう時だ。(鵯)

みちしるべ

2024-10-10
 きょう10月10日はかつての「体育の日」。体育の日は、1964年の東京五輪を記念し、66年に国民の祝日として制定された。2000年からはハッピーマンデー制度で10月第2月曜日となり、20年からは「スポーツの日」に改称した▼60年前の東京五輪開会式の日でもある10月10日。気象庁の統計から晴れる確率が高いこの日が選ばれたそうだ。実際、開会式前日まではぐずついた天気が、当日は一転して快晴だったという▼10月は秋雨前線などの影響で雨が降る確率が高い。近年の雨の降り方は、バケツをひっくり返したような雨になることのほうが多く、毎年各地で災害が発生している。対策や復旧中に次の災害が来ることも珍しくないが、備えあれば憂いなし。災害対策に終わりはない。(隼)

みちしるべ

2024-10-09
 先日ゴルフを回っていた時、ある木の実を見つけた。「秋が来た」と実感したと共に小さい頃、爪楊枝を刺してコマで遊んだことを思い出す▼団栗(どんぐり)は、歌やことわざにも登場するぐらい我々にとって馴染み深い木の実の一つであるが、「どんぐり」というのは実の総称で固有の木も実もない。十四世紀の「康頼本草」にクヌギである橡(つるばみ)の実を「とんくり」と表記しており、その後似た実の名称に広く使われてきたという▼欧州の木造文化は、どんぐりが実る木と共に発展してきた。森林資源が乏しい時代、短く曲った材料を有効活用し短い材で階層を積む発想(床勝ち工法)に繋げた。こうした工夫が街を形成した▼どんぐりを見て気分が落ち着く中、放った打球は林の中に。どんぐりのようにOBゾーンに転がって消えた(鴎)

みちしるべ

2024-10-07
 プロ野球界では語り草の巨人・長嶋茂雄が天覧試合で放ったサヨナラ弾。打たれた阪神・村山実は「あれはファールだった」と、生涯こだわり続けた▼今では主流になったビデオ判定。野球のほかサッカー、テニス、バレーなど各スポーツに広がっている。選手にとって白黒はっきりさせるのは良いことだが、プレーがその都度止まるのは気にかかる。ゲームの流れや駆け引き、間合いが途切れ、観戦する醍醐味が薄れてしまう▼判定、評価は建設業界にもある。県の優良工事と優良業務が決まったという。例年通りハイレベルの点数ラインで、こちらも明暗が分かれた▼ビデオ判定はないものの、技術者が納得のいく評価になっているか。「一念通天」―良質なインフラの整備に向け、日ごろの努力が報われる表彰になればいい。(鷲)

みちしるべ

2024-10-04
 にわかに問題となった米不足。幸いにも明日食べるお米がないという事態にはならなかったものの、在庫が減っていくのを見て焦りを感じた▼「令和の米騒動」と名付けられた今回の米不足。その要因として、異常な暑さによる収穫量の減少、円高で小麦粉の値が上がり相対的に米の需要が増えていることなどがある▼これ以外に米不足に対する恐れなどの群集心理による買いだめも大きな要因だ。群集心理の物不足といえば、オイルショックのトイレットペーパー不足や、最近ではコロナ感染症のマスク不足がある。その時々で人々の不安感から物不足が発生している▼建設業でも人手不足が顕在化している。物不足への対応方法の一つは、パニックにならないことだという。人手不足に対しても冷静に対応していかなければならない。(雛)

みちしるべ

2024-10-03
 言葉の使い方は時代によって変わる。方言だって昔とは違う。昭和育ちの我々でも小学生とは普通に会話ができるのに、コンビニで買い物をする高校生の立ち話を聞くと、意味不明な単語や発音が気になる言葉も多い▼テレビを見ていてもそうだ。何歳になればあんな国語に変わるのか、と嘆いても仕方がない。自分たちが若い頃だって、年配の人が見れば変な言葉で話をしていると思われたはずだ▼同年代の知人が若い人に「義理と人情」「話せばわかる」などと言うと「は?」。確かに聞かなくなった言葉の一つだ▼建設業界にも若い人がたくさん働く。この人達の「努力やとまどう姿」をそばにいる先輩たちは、いつも感じているに違いない。単語で表現することは難しいが、現場を作り上げる思いはずっと変わらずにいてほしい。(鷺)

みちしるべ

2024-10-02
 私は松江市出身だが、米子市での勤務で言葉に不便を感じたことはない。しかし、鳥取県中部や東部の同僚が話す方言に戸惑い、同じ県でも異なる言葉遣いに興味をそそられた▼山陰両県境の地域は、かつての出雲国と伯耆国から「雲伯」と呼ばれる。地方史学者の藤岡大拙氏によると、米子弁や安来弁、出雲弁などは同じ方言に分類され、かつて共通の文化圏が県境を超えて広がっていたという▼この場所は今、宍道湖・中海沿岸を高規格道路で結ぶ「8の字ルート」構想が打ち出されている。「八百万」などの言葉に代表されるように、古代日本では8は聖数とされ「最大」「無限」の意味で解釈されてきた。構想実現の障壁は高いが、両県の関係者が過去の絆にも目を向けながら軌を一にし、末広がりの未来を描けたらいい。(鸛)
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