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コラム

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みちしるべ

2018-08-10
今年に限らず近年の気象変動は、異常を通り越して不気味だ。今年だけを振り返っても1月の豪雪に始まり、全国各地で頻発する震度4~6の地震。次々来襲する大型台風による暴風豪雨。先の西日本豪雨災害では各地に大きな被害をもたらした。さらに連日過去最高気温を更新し続ける猛暑の今夏。自然の猛威と驚異を感じさせる。同時に何か得体の知れない不安感をも抱かせる▼国民の命と財産を守るのは、頑強な国土形成にある。国土強靱化事業の定義は、どのような災害が発生しても被害を最小限に抑え、迅速に復旧・復興できる強さとしなやかさを備えた国土、地域、経済社会を構築するもの、とある▼石破茂議員が提唱する「防災省」をいち早く創設し、強い国土造りと災害対策を急がなければならない。(雀)

みちしるべ

2018-08-09
西日本豪雨による被災状況がまとまってきた。被害の大きかった東部の山間地には中西部から県職員や業者が駆け付けている。自然災害の多い国土で生活している現実を忘れてはならない▼災害からの復興に欠かせないのは地元建設業の存在だ。異常気象時には常に第一線で作業をこなし、復旧・復興に全力を注ぐ。民間業者だけでなく、役所の職員も一緒になり災害に対応していく。発注者と受注者が共に力を合わせ地域住民の安心・安全を守っている。そのためには、平時でも両者が対等の立場でいることが必要不可欠となる。共に相手を理解し信用しあえる関係を築いてほしい▼うだるような暑さが続けば、台風による大雨、台風去ればまたまた猛暑。くれぐれも体調管理には留意していただきたい。

みちしるべ

2018-08-08
3日、南鳥島近海で台風13号が発生した。今後関東甲信地方や東北地方に接近し、大雨・暴風が吹き荒れる恐れがある。東北地方では先日、山形県を中心に記録的な大雨が降り、家屋への浸水被害や土砂災害などが多数発生しているだけに、今回の台風の影響が少なくなるよう祈るしかない▼近年は温暖化の影響からか、過去に類を見ない異常気象が発生しているように感じる。米カリフォルニア州や北アフリカでは気温50度以上を観測。欧州では猛暑の影響で、大規模な森林火災が発生した▼しかし、これらは決してよその話ではない。「出水期」はまだまだ続く。異常気象から自分自身を守るためにも、体調は万全に。そして、去年と比べて年齢を1つ重ねているということも忘れてはならない。(鴨)

みちしるべ

2018-08-07
「奈良判定」と呼ばれるアマチュアボクシングの不正判定が問題となっている。真偽のほどは定かではないが、素人目から見ても本当に公正なジャッジだったのか▼入札を巡る判定にも、時折そんな話が耳に入る。度重なる入札制度改革を経て、今や、透明性、公平性が浸透しており、「古き、悪しき」そんな時代ではない▼が、判定の基準となる積算の根拠などがどうも明確でないようで、疑念が晴れない場合があるという。透明性を理由に予定価格の事後公表を事前公表に切り替える自治体も少なくない▼東京都も6月下旬から建築4・4億円、土木3・5億円、設備2・5億円未満の工事を対象に事前公表に変更した。中小企業の積算の負担を軽減するのが理由だ。説明責任を果たせない入札制度は躊躇いなく見直すべきだろう。(鶯)

みちしるべ

2018-08-06
  国や県が試行している週休2日工事。導入する企業が少数にとどまっていることから、問題点が見えてきた▼具体的には日給労働者の収入減少につながること、週6日働くことを希望する下請業者が離れる恐れがあること、工期が長くなることによるコスト上昇などが上げられる▼発注の平準化で年間稼働日数を上げること、経費を上乗せして週休2日でも従来通りの利益を確保できるようにすることなど発注者の協力が欠かせない▼もっと踏み込んだ意見としては、労務単価を引き上げた時のように、半ば強制的にやらないと定着しないという声も。労働人口が減少すれば、担い手の確保は、他産業との取り合いになる。行政と業界が協力して建設業を魅力ある産業に育てていかなければならない。(鷹)

みちしるべ

2018-08-03
  本紙を愛読されている方はお気づきだろうが、8月からこの欄などの最後の( )の中に鳥の名が入っている。記事への責任と親しみを込めて書き手が鳥取県にちなんで鳥の名を筆名で入れている。顔なじみの記者を思い浮かべてください▼今日の筆名は「鵲」。カラス科で九州の筑紫平野で繁殖する。この鳥にまつわる話として旧暦七月七日の夜、牽牛、織女の年に一度の逢瀬のために、鵲は翼をならべて天の川に橋をつくる。男女の契りの橋渡しをするという▼この頃では七夕は新暦に行うことが多いようだが、昔は旧暦となる8月でスイカを供えるなど風情があった。また、夏の夜空の星々を眺めるのにも時期的に良いように思う▼本紙が今後とも建設業界と各発注機関との良い橋渡し役となるように努めたい。(鵲)

みちしるべ

2018-08-02
 7月豪雨から約1カ月。八頭管内では今も応急復旧工事が続く。とりわけ智頭町内は、草木が引っかかったままの橋があるなど爪痕が色濃く残る。地元の人によると約40年ぶりの大雨だった▼町内の建設業者は毎朝、ミーティングして急ぐカ所の段取りを決めて応急に奔走している。土木施設が傷んだり、悲鳴を上げていればすぐに駆け付けて手当てする。まさに建設業はインフラの町医者のようだ▼町医者をいかに育てていくか、これは全国の経営者が集う「建設トップランナーフォーラム」のテーマでもある。町内業者は20年前から半減し、各社の人員もスリム化された▼昨年は観測史上最高の積雪に見舞われ、市瀬の土砂流出もあった。災害が相次ぐこの町を、わずかになった“町医者”が懸命に守っている。(鷲)

みちしるべ

2018-08-01
 8月1日は「水の日」(1977年制定)。沖縄県、農水省が制定した「パインの日」でもある。また、国民的行事、高校野球の聖地・甲子園球場が竣工(1924年)▼「水の日」と聞き、昨今の豪雨災害と関連させてしまう。「治水」は国を治める要諦と、先人の教訓にある。しかし人間の想定、計算を超えるのが自然の破壊力▼今回の西日本豪雨を受けて「国土強靭化」の著者・藤井聡内閣官房参与(京大大学院教授)は、「政府は、異常気象緊急対策を速やかに推進せよ」と提言▼「時間降雨量80ミリを超える頻度が、この30年で1・7倍にまでなってしまった」。欧米では大河川の治水整備率は8割~10割。日本は半分以下。が、予算を半減し、台風12号よろしく「逆走」している、と。(雉)

みちしるべ

2018-07-31
 2019年秋の完成を目指して24日に境港外港竹内南地区で安全祈願祭が行われた貨客船ターミナル。現在、製作ヤードに並ぶケーソンを据え付け造られるマイナス10㍍岸壁に併せ、翌20年春に供用する▼境港の背後に立地する企業の物流効率化を図るとともに、急増するクルーズ需要やクルーズ船の大型化に対応するため整備される。また、国内RORO船や大型クルーズ船などにも使える施設になる▼境港管理組合では、この新たな旅客施設に名称を募集中だ。発信性に優れ、覚えやすいものを8月19日の消印有効で▼鳥取・島根両県にまたがり、経済発展に大きな役割を担う境港。周辺の観光施設や商業施設など既存の施設との連携がとれ、賑わい創出のシンボルとなるネーミングがほしい。

みちしるべ

2018-07-30
 2019年度予算の編成に向けた準備が始まっている。この時期になると新たな道路への思いを財政当局に伝えるが、進展のないまま年を越す計画はたくさんある▼今の時代、行政の思いだけで事業化を要望したところで、一方通行の願いは叶わない。通学路の安全や防災対策は最優先の課題だが、市町が掲げる観光や農林水産業、教育などを支援するために必要な道路でなくては、実現は難しい▼大型事業ばかりではない。中山間地域にとって切実な問題である防災、維持修繕、除雪など、その地に暮らす人の思いに出来る限り寄り添わなくてはいけない▼公共事業は過疎地に暮らす人々も守るという大きな役割がある。国は、人口の少ない町や山村にも、優しい気持ちで接することを忘れてはいけない。
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