コラム
みちしるべ
2020-04-01
早いものできょうから4月。新年度が始まった。県内でも桜が見ごろを迎え、新入社員を迎えた会社もあることだろう。しかし、残念ながら建設業界に入職してくる若者の数は決して多くはない。10人近い採用を見込んでいた会社でも新入社員は2~3人だったり、「まだ入ってくるだけいいよ」と話す業者も▼これから総会シーズンとなってくるが、会員や従業員の高齢化に警鐘を鳴らす団体がほとんどだ。今後は、長年培った知識、技術、経験を次世代につないでいく必要がある。今年入ってきた若者たちは次代の宝として育てていかなければならない▼ただ、「これから業界の将来を担ってもらいたい」と、プレッシャーをかけるのは禁物。まずは職場環境に慣れてもらうことから始めなければ。(鴨)
みちしるべ
2020-03-31
2019年度も今日で終わり。明日から新年度が始まる。発注者は人事異動で新体制になるし、受注者は受注点数がリセットされて新たに受注計画を練るなど、新鮮な気持ちになる時期だ▼全世界で猛威を振るっているコロナウイルスの終息が見通せないせいだろうか。今年は例年よりも静かな気がする。県内の建設業への影響もしっかりと見極めていかなければならない▼人手不足を解消するため、若手の育成が喫緊の課題となっている建設業。新年度から新入社員を迎える企業もあるだろう。10年後、20年後に県内の建設業界をけん引する技術者や職人をしっかりと育成してほしい▼本紙では今年4月に入社した新入社員の方を紹介するコーナーを設けます。該当する読者の皆様は是非ご一報ください。(鷹)
みちしるべ
2020-03-30
県発注の年間道路維持工事の入札が終わり「くじに外れたー」と、東部の業者から無念にじむ声が聞こえてきた。役所の4月人事も固まり、新年度がまもなくスタートする▼政府20年度予算は27日に成立し、岩美道路や北条道路といった「箇所付け」が気になるところ。新型コロナウイルスの感染拡大では、早くも追加経済対策の20年度補正予算が4月上旬までに閣議決定され、大型連休前にも成立させる動きが出てきた▼新型コロナの余波は身近にも現われてきている。八頭建設業協会は定期総会に来賓を招かず、祝宴の自粛を決めた。また、建築関連ではキッチンやトイレなど中国から供給される資材が途絶えているという▼経済対策は30兆円規模とも言われ、公共事業が盛り込まれるか。まだ具体的な中身は見えてこない。(鷲)
みちしるべ
2020-03-26
去る23日、山陰両県で桜の開花が告げられた。平年と比較して一週間近く早まっており、冬場の気温上昇の影響が少なからず感じられる▼暖冬となった今シーズンは大雪に見舞われるような事が殆ど無かった。冬季施工の工事を抱え、シーズン前に工事の進捗を懸念していた業者からは安堵の声も聞かれた。代わりに湧いたコロナ問題は未だ終息の目途が立たないものの、令和最初の冬は業界にとって比較的安穏としたものになったのではないだろうか▼今週は、各所で4月1日付の人事異動が発表されている。これまでお世話になった方々が異動される事を知り、思いを馳せる事暫し。今春から始まる新体制を意識すれば、取材する側の私も自然と身が引き締まる思いがする。穏やかな冬を越え、新たな春がめぐり来る。(梟)
みちしるべ
2020-03-25
安全大会でよく耳にするようになった「リスクアセスメント」。今ほどこの言葉が頭に浮かんできたことはない▼新型のウイルスゆえに、事前に危険かどうかを判断できないという考えもあろうが、得体の知れない病気ということ自体が最大級の危機なのではないだろうか。年始の時点で最悪の事態を想定し、できる限りの対策を講じるべきであった▼日本政府も学校の休校、大型催事の中止、外出自粛を呼び掛けた。また、30兆円規模の経済対策を検討しているが遅きに失した感があり、その効果も疑問視されている▼更にはSNSに蔓延ったトイレットペーパーが不足するというデマ情報。全国的に買い占めが横行する事態になった。国や自治体だけでなく、一人ひとりのリスクアセスメントが問われている。(雛)
みちしるべ
2020-03-24
春が進んでいる。国補正など19年度工事や業務などの発注を終了。今週は3月議会が終わり、4月1日付の人事異動が発表される。また道路維持など業界注目の年間委託業務などの一斉入札もある▼19年度の補正関係工事の入札にドタバタが全然なかったかと言えばそうではない。限られた技術者でこれしかないと工事を絞り、シミュレ―ションを重ねて札を入れた。ところが入札直前になって「設計に違算があった」として2本も取り下げになった業者にすれば大変なことだ▼31日付で米子、日野の両県土整備局長の席が空くことで業界の関心が高まっている。日野は○○県土局の××課長、米子は本課の□□課長か△△課長らしいで、と▼各発注機関の着任、業界各社の20年度入社式と総会シーズンまでの慌ただしさが続く。(鴉)
みちしるべ
2020-03-23
この頃になると、3月の完成検査も終盤。発注機関を出入りする技術者を1年で一番多く見かけるのもこの季節だ。駐車場も普段に比べて車が多い気もする▼この時期は、発注者も忙しい。国の補正予算に多く対応した県の出先機関は先週、毎日のように入札が続いた。施工者との協議や地元との交渉は日常の業務。そして検査も続くから気が休まらない▼もうすぐ定例の人事異動。幹部クラスの動きが気になるが、工事業者や建設コンサルタントで第一線の現場を担当する技術者は、監督員や検査員に注目する人も多いのではないか▼検査後に出てくる成績が企業や技術者個人の評価につながる。同業者の点数も気になるが、細かなところまで気を使い検査を受ける。良い気分で4月を迎えたい。(鷺)
みちしるべ
2020-03-19
新型コロナウイルスの感染拡大は、経済活動にも大きな影響を与えている。国外生産に多くを依存する建設関連資機材もその調達等への影響が出ている。コロナ感染が長引くのか、いつ終息するのかは分からないが、事業継続に必要な事前対策の検討や準備を講じておく必要がある▼資機材の需給見込みや仕入れ見込み、在庫状況、社員罹患時における人員配置等の対応など。そして長期に渡った場合の運転資金の確認など。衛生面ではマスクや消毒アルコール剤の設置と習慣化など▼県内でも商工会議所、信用保証協会等で「新型コロナウイルスに関する相談窓口」が設置され、資金融資や雇用調整助成金などの経営上の支援相談が受け付けられている▼できる限りの最善の方策と対策を整えておかなければならない。(雀)
みちしるべ
2020-03-18
県内高校の合格発表があった。鳥工建設工学科を除く建設業関連コースは軒並み募集定員割れ、また全体の受験人数も19年度比200人減と、少子化の歯止めがかからない▼昨今の情勢を鑑みて合格発表をオンライン化する向きがあった。しかし瞬間的な通信負荷増大への対応に窮し、従来通り実地で掲示する片手落ちの結果に▼ノウハウの乏しい今回の新型コロナ禍、思わぬ所に落とし穴が生じる。米国の中央銀行に当たるFRBがとったゼロ金利政策は、人・物流の遮断で消費が落ち込む現状にはマッチしなかった▼政府の20年度補正予算編成は10兆円を超す規模の財政出動とも。キャッシュレス還元の延長や固定資産税の減免など、早ければ来月にも取りまとめる見通しだが…真に実効性のある施策とは果たして。(鵯)
みちしるべ
2020-03-17
年度末労働災害防止強調月間も折返し時期に来た。この運動は、多くの工事が完工時期を迎えるこの時期に、労働災害の発生リスクを抑えることが目的だ▼昨年の建設業における死亡災害発生状況では、4月の12件に対し、3月は23件と2倍近い開きがあった。やはり年度末は様々な作業に追われるため、思わぬ事故を招くのだろう▼このような状況を改善しようと、県内でも一部自治体で債務負担行為や明許繰り越し制度を活用した施工時期の平準化に取り組んでいる。それでも該当工事数は少なく、3月期限の工事や業務は未だ多い。ただ、若者の入職を促す上で施工時期の平準化は避けて通れない問題であることも事実。行政も早期発注に努めるなど、できるところから業態の変革を図ってもらいたい。(鴨)