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コラム

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みちしるべ

2022-03-11
 最近の自動車のライトはまぶしい。夜間運転するときなど特にそう感じる。国内でLEDヘッドライトを採用した車が登場してから早15年。ハロゲンからLEDに置き換わるのも当然か▼営繕関係の工事でも、施設の照明LED化工事が発注されているのをよく見る。LEDの寿命は約4万時間。1日10時間使用で約11年ももつ計算だ。導入のコストこそ白熱灯などに比べ割高だが、使用のコスト面では結果的にLEDがお得ということだ▼ただ屋外では、LEDの発熱量が少ないことが課題となる。雪国ではLED信号機が着雪で見えないことがよくある。それは車のヘッドライトも同じ。着雪でライトが付いているのかどうか分からない▼コストを取るか安全面を取るか。当面、雪国での屋外照明のLED化は論争が続くだろう。(隼)

みちしるべ

2022-03-10
 「またPFI?」―最近よく耳にする言葉である。大型事業は建設業にとっても嬉しいニュースだが、「整備手法次第だ」という企業が数多くいるのも事実である▼1999年日本でPFI法が施行されてから約20年が経過した。全国的にも事業案件は右肩上がり。ここ鳥取県でも、近年案件数が増えてきたと実感する▼日本が手本としたイギリスはPFI法を廃止している。というのもPFIの批判は「民間事業者が儲けすぎている」が中心だったから。日本のPFI事業の収益率はイギリスと比較すると低い水準。これなら批判がないと言われるとそうでもない▼運営企業との関わり―などPFI法への課題は山積みである。地方ならではの整備手法のスキームが必要ではないかと思う(鴎)

みちしるべ

2022-03-09
 気持ちの中に冬と春が交錯する。日中の気温10度を超えれば暖かく感じるも、つい1週間前、建設業協会の雪下ろし作業で取材に訪れた若桜町の集落は、まだまだ深い雪に閉ざされたまま▼それでも春は近づいている。二十四節気・啓蟄(けいちつ)も過ぎると、土中にいた虫が目覚め動き出し、入学や入社を控えた学生たちもそわそわしてくるだろう▼先日は今が旬のワカメをいただき、しゃぶしゃぶに。さっと出汁にくぐらせば、瞬く間に鮮やかな緑色に。茎もコリコリと歯ごたえよし。鳥取市気高町八束水の船磯産だ▼国道9号の展望台「魚見台」から麓(ふもと)に見える漁港からの贈り物。いまは山陰道の開通によって長く立ち寄ることはないが、かつてはドライバーの展望名所。鼻に抜ける磯の香りが思い出させてくれた。(鷲)

みちしるべ

2022-03-08
 買い物をする時に、キャッシュレス決済を使うことが増えた。小銭を探す手間やお釣りのやりとりが無く、使用額によってはポイント付与などで、現金で支払うよりもお得になる場合がある。手軽が故に気が付くとつい買い過ぎてしまうことも▼電子化の流れは手形にも。経済産業省は、2024度に約束手形の支払期間を短縮し、26年度には廃止する方針を打ち出している。銀行振込や電子手形に移行することで、事務手続きの負担軽減につなげていく。手形による取引が根強く残る建設業界においても、新たな変革が求められる▼前払金要件の拡充や中間前払金を活用することで、円滑な資金繰りを行っていくのも大切だ。業務の効率化や生産性向上のために、積極的に電子化や手続きの簡略化をしていく必要がある。(雛)

みちしるべ

2022-03-07
 今季も県全域が大変な大雪に見舞われた。西部に目を向ければ―大山町のスキー用品レンタル店に、約10㍍に及ぶ巨大なつららが出来たとの報が。観光資源に活用できそうな程見事な代物ではあったが、流石に危険であるため撤去されたそうだ▼東部では―若桜町で一時4㍍以上の積雪に。舂米・諸鹿地区では県建協と町建設業協会の協働による民家の除雪作業が行われた。町と町協会が結んだ災害時協定に基づく出動は、今回が初めてのこと。自力で雪を下せない高齢者を始め、町民から篤い感謝の言葉が寄せられた▼恵みをもたらす雪も、甚だしければ牙を剥く。県民生活と切り離せない雪害への対処にあたって建設業界が果たす役割と、有事の早期対応を可能にする災害時協定の重要性―それを改めて実感させられた冬だった。(梟)

みちしるべ

2022-03-04
 河川敷に菜の花を見つけて春を感じる。3月に入ると晴れた日は陽ざしも暖かいし、これから咲く花も芽吹く。この時期になると雪の日は少なくなるが、山間部の積雪は今も多く残る▼県道鳥取鹿野倉吉線は、鳥取市と倉吉市を結ぶ幹線道路。名前の通り。鳥取市から西南方向に向かい、鹿野城下を抜けると佐谷峠の急な上り坂が始まる。峠を越えれば三朝町。急な山道を下れば投入堂のある三徳山。そして、三朝の温泉街が見えてくる▼若葉や紅葉の頃は峠をよく利用するが、冬は豪雪。怖い思いをしたくないから走る勇気はない。最近は三朝町内などで改良が進むが、雪への対策はさらに必要だ▼観光だけではなく、沿線には多くの人の暮らしがある。地域を守り続けるこの道路の役割は大きい。(鷺)

みちしるべ

2022-03-03
 目下、トピックスはウクライナ情勢一色だ。初回の停戦交渉は下馬評通り決裂したが、継続協議の中で落とし所が見出だせるか。一方で国連緊急特別総会も開幕。本稿が読者諸氏の目にとまる頃には、また次の局面へ差し掛かっているかもしれない▼どうあれ対露の経済制裁は既定路線。小麦や化石燃料、金属などの資源供給が覚束なくなれば、物価上昇のかたちで企業経営や生活に影を落とすことは必至だ▼こうした論調に前線兵士の命の軽視を揶揄する声も上がるが、かねてコロナ禍から取り沙汰される「経済死」の議論に目を背けることはできない▼業界では労務単価や一般管理費等率などの引き上げで、賃上げ加点運用の緒についたところ。流れに掉さすためにも、経営維持の下支えが欲しい。(鵯)

みちしるべ

2022-03-01
 「雪が溶けて川になって流れて行きます」―。キャンディーズの春一番の冒頭の歌詞だ。この曲がシングルで発売されたのは1976年3月1日。まさに今くらいの時期だ▼先週にかけて東部や中部を中心に雪が降り続いた。駐車場の雪かきをしても、数時間後には再び雪に埋もれている自分の車を見て無気力状態になった。恐らく除雪作業された皆さんも同じ思いだっただろう。春が待ち遠しい▼春と言えば新年度。県や各市町村で議会が開会し当初予算案が続々と発表されている。公共事業費が前年度に比べ増額した自治体もあれば、減額となった自治体も。業界からは「以前に比べて仕事がない。何とかならんものか」といった声も聞こえてくる▼季節は春になるが、業界に本当の意味での春が来るのは、いつになるのだろうか。(隼)

みちしるべ

2022-02-28
 SDGs(持続可能な開発)の一環として普及促進が求められている再生可能エネルギー。温室効果ガス削減のため太陽光や水力ーなど自然エネルギーを利用するエネルギー開発に各国が取り組んでいる▼再エネの主な課題はコストと安定性。この2つが両立しなければ成功とは言えないだろう。日本は1950年代、エネルギー自給率が58%(現在は8%)で、その大部分を占めたのが水力だった。いわゆる再エネ大国だったと言える▼自然エネルギー以外にも様々な要素でのエネルギー開発が挑戦されている。振動からエネルギーを取り出す振動発電や、日本の資源を活かした潮流発電など、各分野ごとに研究が進む▼西部では2つのバイオマス発電が稼働予定。再び再エネ大国と言われるよう、様々な研究に期待が膨らむ。(鴎)

みちしるべ

2022-02-25
 賃上げ企業への税制優遇や総合評価への加点など、官が旗振り役になって賃金上昇のムードをあおっている。コロナ禍にエネルギー高と物価上昇が重なり、所得が増えないと経済雇用は行き詰まる▼人材不足の会社にとっても賃上げは避けられない。しかし、収益に見通しが立たない中、人件費だけ増やせばどうなるか。かえって人員削減にもつながりかねない▼22年度の労務単価が10年連続して上昇する。追い風にして建設現場で働く人たちの賃金アップに結び付けたい。だが、労務単価は現場の技能労働者に支払う賃金。管理技術者や会社の事務員さんたちの給与は、現場管理費や一般管理費に含まれる▼ここらあたりの経費を削った上での応札を迫られていては、いつまでたっても建設業に携わる人の待遇は改善されぬままだ。(鷲)
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