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コラム

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みちしるべ

2020-11-25
 34年前の11月25日、俗に言う「有楽町3億円事件」が起きた。三菱銀行輸送車を狙った3人の男が、現金3億3千万円入りのケース3個と麻袋3個を奪って逃走。三井物産支店長誘拐、三原山の噴火と続き、「3」の数字に注意喚起もあったとか▼人は数字の繋がりに意味を持たせたがる。そして50年前の11月25日は、かの「三島事件」当日だ―といった具合▼個々の事例に関連はなく、数字を使ったこじつけに踊らされるのはナンセンス。しかし裏付けのある数字はエビデンスだ▼国土強靭化の延長含む国3次補正予算案は20兆円規模とも。景気浮揚だけを見て公共事業の効用を限定的と批判する声もあるが、国連が2018年に示した直近20年間の自然災害による日本の経済損失は、約40兆円だ。(鵯)

みちしるべ

2020-11-24
 国土交通省の2021・22年度競争参加資格審査でインターネット一元受付の手続きが始まった。造ることとともに守ることも必要な時代。1960年頃の高度経済成長期に集中的に整備された橋梁の修繕対応が増加することを踏まえ、今回から「橋梁補修工事」が新規の工事種別として追加される▼都道府県レベルではお隣の島根県で、21年4月末までだった19・20年度入札参加資格の有効期間を1年間延長する。新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、事業者の申請事務負担などを軽減させる▼変化への対応は容易ではなく、島根県の措置も前例がない中、簡単な判断ではなかったはず。現在の未曾有の事態は、入札参加資格審査制度など現行の様々な制度を改めて考えさせられる契機となるかもしれない。(雛)
 

みちしるべ

2020-11-20
つい先日、某道の駅にトイレ休憩で立ち寄った時の事。ふと見ると、駐車場内はパトカーと警察官が一杯で物々しい雰囲気。何かあったのだろうか、と訝しむ私に警官は注意喚起のチラシを手渡した。県内で交通事故が多発している状況を鑑み、目下警戒を強化しているとの事。大変お疲れ様です▼事実、11月の第2週から3週にかけて、西部で2件、中部で1件の死亡事故が発生。これを受け、西部地区にはブロック警報が発令された▼これから年末にかけて、ますます忙しくなるという人も多いだろう。師走とはよく言ったもので、急き立てられるような思いに駆られてついアクセルを踏み過ぎてしまう事もある。だが、余裕を失った心の隙にこそ魔が潜む。安全こそが最優先と肝に銘じ、年の瀬に一層の警戒を心掛けましょう。(梟)

みちしるべ

2020-11-19
 菅内閣での「脱ハンコ」の動き。行政上の手続きで無駄な押印を廃止し、デジタル化を進めるものだが、建設業と行政間でも無駄をなくす動きが進んでいる。ただ、この動きは本当に無駄をなくせているのか▼先日、ある意見交換会で材料搬入報告書のことが議題に挙がった。従来書類と写真を提出していたが、納品書のコピーなども代用可となった。しかし、「検査時に写真がないと指摘されるかも」と、多くの業者はこれまで通り写真を撮っており「写真を撮る作業は減らないのでは」と業界から疑問の声が挙がった▼この場合は担当課と検査専門員との間で話が詰め切れていないのが原因の一つだが、似たことは世の中に多々あるのでは▼一つのことを注目するだけでなく全体も意識して無駄を省くことが真の業務効率化だと感じている。(隼)

みちしるべ

2020-11-18
 14日に山口県上関町で本州と離島をつなぐ橋の接続部分に20㌢の段差が発生し、橋を渡っていた乗用車1台が段差に衝突する事故が発生した。事故があった橋は、架設から50年以上経過しているが、3年前の点検では異常はなかったそうだ▼これも今は一地方の稀有なニュースという扱いだが、急速に老朽化する構造物を前に、今後は全国的に起きても不思議ではない状況だ▼現に、2014年度からの1巡目点検で、措置すべき状態と診断された橋梁について、地方公共団体の修繕措置の着手率は34%にとどまっている▼限られた予算の中で、優先順位をつけて効果的に事業を進めていくのは、非常に難しい。ただ、後回しにして取り返しのつかない事態となることだけは絶対に避けなければならない。(鴨)

みちしるべ

2020-11-17
 県東部土木施工管理技士会は、このほど鳥取工業高校の生徒と交流会を開催した。技士会が2018年度から毎年1回行っているもので、今年で3回目。2年生19人が現場を見学した後、同校を卒業し地元建設業で働く若手社員と意見交換した▼参加した技士会の役員は「僕らの高校生の頃とは話を聞く態度や姿勢がずいぶん違う」と戸惑い気味に話していた。いつの時代も世代間にはギャップがある▼若年層の入職と定着が喫緊の課題となっている建設業。学生や若者に建設業の魅力をPRする機会は今後も増やしていかなければならない▼ただし魅力がなければいくらPRしても若者の心には響かない。待遇や職場環境を魅力あるものにしていくことも喫緊の課題だ。建設業の働き方改革が進むことを期待したい。(鷹)

みちしるべ

2020-11-16
 「まさか、このまま終わるんじゃ」。9月末の上半期を終え、年度末までの仕事量を心配する声が業界にあったが、ようやく「補正」の話が聞こえてきた▼政府は第3次補正予算案を12月中旬までに決定し、来年1月の通常国会に提出する。中身は新型コロナ関連、そして国土強靭化を柱に据えた。最終年度の「国土強靭化3カ年緊急対策」も実質、20年度補正から継続されそう▼さて、補正の受け皿となる業界の現状はどうか。建設業協会によれば、散見される入札不調は発注時期や技術者配置が要因ではないときっぱり。ましてや「人手不足」を理由にして、予算を付けても無駄と捉えられては困るという▼どうやら不調の原因は設計内容に問題がありそうだ。ならば、そこら辺りを発注者に直してもらうとして、あとは補正の規模感。(鷲)

みちしるべ

2020-11-12
 アメリカとドイツが開発を進める新型コロナウイルスワクチンの臨床結果が報道され、9割以上の効果があると聞き喜ばしい気持ちになった。ウイルスから身体を守ってくれるワクチンはありがたい限り▼さて、建設業界のワクチンはなんだろうか。業者に訪問した際、「来年度の公共事業予算が削減されるのか」という声が耳に届くことが多い。その反面、公共事業の予算が増えるだろうと期待する業者も中にはいる▼民間受注が低迷期でも公共投資は景気の大きな支えになる。これを唱えたのはケインズの乗数理論。建設業界が関わる公共事業、インフラ整備などの公共投資が景気を牽引する▼公共投資こそ建設業界のワクチンだろうと思う。日本経済そして鳥取の経済のため建設事業の予算確保に期待する。(鴎)
 

みちしるべ

2020-11-11
 今年も都道府県の魅力度ランキングが発表された。鳥取県は40位で、昨年から一つ順位を上げた▼建設業にはまだ「きつい、汚い、危険」の3Kのイメージが根付いている。業界では「給与、休暇、希望」の新3Kへと魅力向上に取り組んでいるが、安全・安心を守り、まちづくりを担う建設業の魅力がなぜ伝わらないのだろうかと思う▼日々の取材を通し、いかに建設業が人々の生活を支えているのかを痛感する。道路を1本通すのに、どれだけの人が関わり、頭を悩ませながら働いたのか。ひとたび開通してしまえば、その道路がある状態が当たり前になってしまう。日常の「当たり前」を作り上げ、守っていくのが建設業だ▼今後も業界のイメージアップへとつながる情報発信を常に心掛け、その一助となりたい。(雛)

みちしるべ

2020-11-10
 建設工事におけるICT活用は、業界の今後を考える上で大きな課題の一つ。未だ道半ばといった所ではあるが、実施要領改訂でLightICTが導入されたことで、取り入れる企業も少しずつ増えてきているように感じる▼先日、発注者立ち合いの元でICT重機の施工現場を見学する機会があった。衛星データを受信する仕組みや、衛星が山地に遮られるといった地形による影響。その他実際の施工の様子も含め、机上の講義だけでは把握しにくいICT土工の実態を体感的に学ぶ事ができ、大変身になるひと時となった▼業者も発注者も、先端技術であるICTについて必ずしも熟知出来ている訳ではない。実際に触れて確かめられる機会を積極的に設けることで、理解を促進させて更なる発展に繋げられるのではないかと思う(梟)
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